投稿

10月, 2021の投稿を表示しています

【共生へ】誰人にも尊極の生命が具わっており、逆境や困難も乗り越える智慧と勇気を発揮する力が宿っている

イメージ
池田思想国際学術シンポジウムから㊤ 池田先生のメッセージ 創価大学を中心に各国・地域をオンラインで結んで行われたシンポジウム。52大学・機関の研究者らが参加した (先月23日、創大中央教育棟・ディスカバリーホールで) 一、世界の教育・学術の眼目と光る先生方をつなぐ今回のシンポジウムには、各国・各地域からご出席いただき、活発な討議と探究が進められると伺っております。   尊い研究と啓発を営々と貫き通されている、心から敬愛してやまない先生方に、私は改めて最大の感謝を捧げます。   わが創価大学にとりましては、創立50周年を飾る誠に意義深い開催となり、創立者としてこの上ない喜びであります。   本シンポジウムに掲げられた「人類の共生と世界市民教育」との最重要のテーマに即して、3点にわたり、簡潔に所感を述べさせていただきます。 教育の“信ずる力”で人類の善性を開花 一、第一に、「教育の“信ずる力”で、人類の善性の開花を!」と申し上げたい。   昨年の3月に、WHO(世界保健機関)が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を宣言してから1年と7カ月が経過しました。感染拡大の勢いが低下しつつある国が見られる一方で、深刻な打撃に今も苦しんでいる国も多く、感染症という人類共通の課題を解決するために、いやまして国際協力が必要とされるのは論をまちません。 温暖化の進展は地球の厳戒警報 また本年8月、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が最新の報告書を発表し、人間活動の影響で地球温暖化が進んでいることについて「疑う余地がない」と断定しました。グテーレス国連事務総長は、報告書を「人類に対する厳戒警報」と強調し、今月末から始まるCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)の成功を呼び掛けております。   まさに国際社会は今、国益や自国のみの安全を最優先させる形で「分断」の溝を深めて、甚大な被害を拡大し続けてしまうのか、それとも「人類の共生」に向けて、「協力」という道を選び取るのか、大きな岐路に立たされていると思えてなりません。   そして、この共生への選択に立ちはだかる一凶こそ、「人間が持つ可能性への不信感」とは言えないでしょうか。この不信感は、自分に向かえば無力感や諦めをもたらし、他者に向かえば偏見や分断をもたらします。   一、翻って「教育」は本源的に、「人間生...

『三日坊主』、つまり三日しか続かなかったとしても、かまわない。また決意して、挑戦すればいいんです

イメージ
  〈みんなで学ぶ教学〉 持続の信心 挑戦の日々に限りない成長が マンガ・イラスト 逸見チエコ 今回の「みんなで学ぶ教学」は「持続の信心」がテーマです。いよいよ新年度がスタートしました。何かと多忙な時期ですが、流されることなく、信心の実践を続けていく日々に成長があります。最近、疲れている新入会のリホさんは、地区婦人部長のユリコさんに電話で相談しています。 リホ ユリコさん、今、少し電話で話してもいいですか?    ユリコ 大丈夫よ。どうしたの?    リホ 新年度を迎えて、新たに大事な仕事を担当するようになったんですけど、すごく忙しくなって……。帰宅したら疲れ切ってしまって、なかなか、しっかりと御本尊様の前に座れないんです。    ユリコ 大事な仕事を任せられるなんて、すごいことね! リホさんの気持ちは分かるわ。題目を唱えたほうがいいのは分かっていても、疲れていると、“今日はもういいかな”って思ってしまうのよね。朝も、ぎりぎりまで寝ていたくなっちゃうし。    リホ そうなんです。気持ちに余裕がなくなるというか……。そんな自分の現状に、またへこんでしまいます。    ユリコ 心配しないで。私にも同じような経験があるわ。    リホ ユリコさんにも、そんなときがあったんですか?    ユリコ 私だけじゃないわ。誰にでもあることよ。もちろん、毎日しっかりと唱題することが一番よ。でも、大きく睡眠時間を削ったり、無理をして体調を崩してしまったりしてはいけないわ。大切なことは御本尊に向かう挑戦を続けることよ。「持続の信心」ね。    リホ 疲れているときでも、お題目を三唱だけは、がんばってみようかな……。    ユリコ 日蓮大聖人は、「一遍此の首題を唱へ奉れば一切衆生の仏性が皆よばれて爰に集まる」(御書498ページ)と仰せよ。 たとえ、たった一遍であったとしても、題目を唱えることには、限りない功徳があることを教えられているの。    リホ たった一遍であってもですか?    ユリコ だからといって、“一遍だけでいい”という意味ではないわよ(笑い)。 多忙な日々かもしれないけれど、時間をつくって、真剣な思いを込めた唱題を続ければ、どこまでも自身を成長させていくことができるのよ。    リホ そうなんですね。でも、今日は頑張れたとしても、なかなか続かなくて……。 ユリコ ...

創価大学での烈々たる気迫で語り掛けた講演「歴史と人物を考察――迫害と人生」

イメージ
  創価大学での記念講演 「迫害と人生」40周年 本格的な反転攻勢へ「未来への勝利宣言」 本年は創価大学の創立50周年。この半世紀の間、創立者の池田大作先生は、入学式や卒業式で祝辞を贈り、1973年の「スコラ哲学と現代文明」、2003年の「人間ゲーテを語る」など、折に触れて講演や特別文化講座を行ってきた。 その中で、先生が「深く思い出に残る一つ」と振り返る講演がある。 40年前の1981年10月31日、第11回創大祭の開幕を記念して、烈々たる気迫で語り掛けた講演「歴史と人物を考察――迫害と人生」である。 3日前の決定 創大祭の準備に奔走する学生たちに、講演の開催が正式に知らされたのは、わずか3日前の10月28日だった。同時に、講演のタイトルも伝えられた。  「迫害と人生」――。 当時の学生自治会のリーダーは述懐する。「池田先生ご自身のことを話されると直感しました。並々ならぬご決意、時代が動きだす雰囲気を感じました」 第1次宗門事件の嵐が吹き荒れる中、2年半前の79年4月24日、先生は創価学会の第3代会長を辞任。“会員の前で指導してはいけない”“聖教新聞に出てはいけない”等と宗門に行動を制限されていた。一方、一部マスコミは、売らんがための捏造・中傷記事を流し続けていた。 そうした中でも先生は、入学式や卒業式、滝山祭や創大祭等に駆け付け、学生の中に飛び込んで激励を続けた。 学生たちは今こそ、先生の期待に応えて、学び鍛え、成長しようと誓いを深めた。 81年4月2日の開学10周年には、『創立者の語らい』を刊行。 学生は、こうした先生の発言・スピーチの編さん・学習に取り組みつつ、創立者による新たな指標を待望していた。 前年の創大祭でも学生たちは、先生に講演を要請している。実現には至らなかったが、それでも「何としてもお話ししていただける機会を」と諦めない。「どうすれば講演していただけるか」を日夜、語り合った。 そんな学生の一途な心を全身で受け止め、講演の実現に誰よりも奔走し続けてくれたのが、当時、創大職員の池田城久氏だった。 81年の夏、学生は再び講演を要望した。その強い思いに、先生は講演を決断する。「私のことはいい。どんなことにも耐え得る。しかし、創立者を案じて心を痛める学生諸君を、励まさずにはおれなかった」 10月28日に講演開催が正式に伝えられると、準備は急ピッチ...

【新型コロナ】米ファイザー社は臨床試験の結果、3回目接種によって発症を防ぐワクチンの有効性が95%になったと発表

イメージ
  〈正しく知ろう 新型コロナ〉 医療従事者から3回目接種開始へ 全額無料で 新型コロナワクチン接種後、抗体が体内で増減するイメージ図。2回目接種の後にピークを迎 えた抗体の数が、時間の経過とともに減少していく 厚生労働省は先ごろ、新型コロナワクチンの3回目接種を開始する時期について、11月中旬から接種券を対象者に配送し、12月から接種を始められるよう全国の自治体に通知しました。   岸田首相は今月12日、衆院本会議での代表質問で、公明党・石井幹事長の質問に対して、「(3回目接種は)全額公費負担で行う」と明言。首相は参院本会議で「早ければ12月からの開始を想定」とも述べており、その方針通りに進む見通しとなりました。   2回目接種を終えて8カ月以上経過した医療従事者から、3回目の接種が進められていく見込みです。   新型コロナワクチンは、時間の経過とともに効果が低下することが報告されており、イスラエルやフランス、アメリカなどでは、既に3回目接種が実施されています。   米ファイザー社は臨床試験の結果、3回目接種によって発症を防ぐワクチンの有効性が95%になったと発表。同社は“3回目の接種で、有効性を2回目接種を終えた後の水準に戻すことができた”としています。 にほんブログ村

いじめや虐待も後を絶たない今こそ「子ども基本法」を制定し、子どもを権利の主体として位置付けようと議論するべき

イメージ
〈共生の地球社会へ~仏法の英知に学ぶ〉 テーマ:子どもの権利                                ミライさん㊧とホープ博士 登場人物 ミライ 今月、文部科学省が発表した“児童生徒に関する調査結果”を見たんだけど、昨年度、不登校の児童生徒数が8年連続の増加となったようだね。いじめや虐待も後を絶たないし、心が痛むよ。    ホープ 子どもが、心も体も健やかに成長できる社会を築くことが大切だね。そのためにも社会の仕組みを整えなければいけない。 日本では子どもを守る法律は多くあるけれど、子どもの権利を総合的に保障する基本法がないから、不十分だという指摘があるんだ。 現在、「子ども基本法」を制定し、子どもを権利の主体として位置付けようと議論されている。 この議論の基礎にあるのが「子どもの権利条約」なんだ。1989年(平成元年)、国連で採択されてから、来月で32年を迎えるよ。    ミライ 詳しく教えて!    ホープ 子どもというのは、守られるだけの存在ではなく、大人の所有物でもない、“一人の人間として尊重されるべき主体”であると、それまでの「子ども観」を大きく変えた画期的な条約なんだ。日本は94年(同6年)に批准。現在、さまざまな人権条約の中で、最も多い196カ国・地域が締約しているよ。 基本理念の浸透を ミライ この条約にはどんな内容が盛り込まれたの?    ホープ 条約では四つの一般原則を定めているよ。 まず、子どもの命が守られ、成長できるよう、医療・教育・生活への支援などを受ける「生命、生存、発達の権利」。子どもに関することが決められるときには、その子にとって最も良いことは何かを第一義に考える「最善の利益」。自由に意思を表明する「意見の尊重」。そして、人種や性別、障がいなどで差別を受けないとする「差別の禁止」。    ミライ どれも大切なことだね。    ホープ 条約の誕生以来、世界では5歳未満の死亡者数が半減し、多くの子どもが学校に通えるようになったんだ。それは、児童労働や人身売買といった問題に国際社会が一体となって取り組んだからなんだ。 一方で今も、兵士として戦うことを強いられたり、難民や移民となったりして、暴力や命の危険にさらされている子どもがいる。強制結婚や差別など、人権が守られていない子どもは決して少なくないんだ。問題の背景には、貧...

高齢者だけでなく若い世代での発症がみられ、全体の6割程度が脳梗塞となっているという

イメージ
  若い世代での発症も増えている「脳卒中」〈医療〉 今日のポイント 生活習慣の改善で予防を! 生活習慣が発症に大きく関係しているとされる「脳卒中」。近年は、高齢者だけでなく若い世代での発症も増えています。この病気について、国立循環器病研究センターの猪原匡史部長(脳神経内科)に聞きました。(2020年11月16日付)     全体の6割程度が「脳梗塞」 脳卒中には、大きく分けて、脳の血管が詰まる「脳梗塞」と、脳の血管が破れる「脳内出血」「くも膜下出血」があります。 厚生労働省の発表した「人口動態統計の概況」によると、2017年に、脳血管疾患で亡くなった方は11万人弱で全死因の3番目です。 そのうち、最も多かったのが脳梗塞で約6万2000人、脳内出血は約3万3000人、くも膜下出血が1万2000人でした。 以前は、圧倒的に脳内出血が多かったのですが、近年は血圧のコントロールが可能になったことや塩分摂取量の減少などにより、全体の6割程度が脳梗塞となっているのです。 死亡者数は減少しているものの、脳卒中を発症すると、約4割は寝たきりや一部の介助が必要な状況となってしまうというデータもあり、要介護になる疾患の第1位です。 そうした意味からも脳卒中は、なるべく防ぐことが大切で、万が一発症したら、すぐに対応をしなければなりません。 また、高齢者の男性に多い疾患とされていましたが、近年は、栄養状態が良くなった影響(若い方の糖尿病や脂質代謝異常が増えている)からか、比較的に若い世代での発症も見られるようになっています。     顔の片方の口角が上がらなかったり、ゆがんだりする(PIXTA)     「FASTチェック」で確認 脳梗塞の典型的な前触れ症状は、半身の脱力やしびれ、失語やろれつが回らないといった言語障害などです。 通常、痛みがないのが、心臓血管が詰まった際との大きな違いです。 脳梗塞を疑ったときには、早期発見するための「FASTチェック」を行ってください。 すなわち、「Face」として、「イー」と言った時に、顔の片方の口角が上がらない、あるいはゆがんでいないか。「Arm」として、手のひらを上に向けて両腕とも前に伸ばした状態で維持できるかどうか。「Speech」として、言葉に障害がないかどうかです。 それらの異常が二つ以上あれば、ほぼ確実に、一つでもあれば5割程度が脳...

【人生100年時代】年をとっても積極的に階段を使いたいものです。合言葉は「階段は“無料のジム”」

イメージ
  〈健康PLUS〉冷えに強い体をつくろう 医学博士 川嶋朗さん “冷えは万病のもと”――だからこそ、冷えの改善や体を温める努力は、不調の改善につながります。今回は、医学博士の川嶋朗さんに、冷えのメカニズムや、体を温めるための生活習慣、冷えに強くなる体操などについて聞きました。 〈ポイント〉  ①自律神経の乱れに注意  ②4度以下の飲み物はNG  ③筋肉量を増やす運動を 体を温め病気を防ぐ 私たちの体には、体温を一定に保つ機能が備わっています。寒いときは熱をつくり出し、暑いときは汗をかいて熱を逃がす――その指令を出しているのが自律神経です。この自律神経のバランスが崩れ、保温調節がうまくできなくなることが「冷え」の大きな要因となります。 一般的に、冷えは熱をつくり出す筋肉量が少ない女性の方がなりやすい傾向にあります。一方で、男性にも意外と多く、しかも、冷え対策をしない人が多いため、症状が深刻になりがちです。 冷えが続くと、血液の温度が下がり、血流が悪くなります。それによって、栄養素、水分、酸素などを運び、老廃物を体の外に出してくれる働きが弱まり、代謝や免疫力が落ちていくことにつながります。 “たかが冷え”と、侮ってはいけません。感染症やさまざまな生活習慣病、女性の生理不順や不妊症、さらには、うつやがんのリスクが高まることも。冷え自体は病気ではないですが、あらゆる病気につながっています。逆に、体を温め、冷えに強い体をつくることが、多くの病気を防ぐことになるのです。 自分の体温を知ろう 冷えの状況を確認する方法は、さまざまあります。まずは、チェックリスト(別掲)で確認してみましょう。 新型コロナウイルスの影響で、体温を測る機会が増えた人が多いとは思います。ぜひ、日々の自分の体温をチェックする習慣を継続してください。 体温が1度下がると免疫力が大きく低下するといわれています。特に、36度以下の場合は体を温め、積極的に体温を上げる努力をしてほしいと思います。 朝起きた時は、冷えを確認するチャンスです。布団の中で体を触ってみて、脇の下よりも冷えているところがあれば、そこは血流が悪くなっているということ。手足は重要な臓器や大きな筋肉がないため冷えやすいですが、もし、おなかや太ももが冷えていれば、体全体が冷えている可能性があるので要注意です。 チェックリ スト □ 体温が3...